日本人とフィリピン人の「海外旅行」の認識

フィリピン文化

フィリピン人講師とオンラインレッスンをしていると、

Have you ever been to other countries?
(今までに外国に行ったことがありますか?)

のような質問がよく出てきますよね。
日本人ですと、ハワイ・グアムなどのアメリカや、韓国・中国・タイなどへ海外旅行に行ったことある人も多いので、日本人の生徒さんが先生に “How about you?” や “Have you been to Japan?” と聞き返すシーンが時々あるのですが、フィリピン人にとっての「海外」は、一般人がちょっとお金を貯めて行こう!というような手の届く次元の場所ではなかったりします。


ノービザで行ける国の違い

「日本のパスポートは強い」という言葉を聞いたことはありませんか?
日本国籍の人が観光目的で外国を訪れる場合、多くの国がビザを免除しています。ビザ取得が必要な国はインド・カンボジア・ネパール・ロシア・エジプトなどわずかで、その中でもインドやカンボジアなどは、現地についてからビザを申請できます。実質、日本人がビザの不備で入国を断られるということはめったにないでしょう。

フィリピン人がビザなしで行ける国は25カ国のみ

一方で、フィリピン人が比較的自由に海外旅行に行ける国は東南アジア、中南米、香港、韓国(チェジュ島ののみ)など計25カ国のみで、この中に日本は含まれていません。フィリピン人が日本へ行こうと思うとまずビザを取得しなければなりません。

フィリピン人のビザ取得手続きはかなり面倒

フィリピン人が個人で日本の観光ビザを取得しようとしても、地域の有力者や富裕層でない限り、申請がなかなか通らないといいます。現実的にフィリピン人が観光ビザを取得するには知り合いの日本人の協力が必要です。
旅行の計画書を作り、フィリピン人側では出生証明書や銀行残高の証明書の準備。日本人側でも、戸籍、住民票、課税証明書、銀行の残高証明書などが必要になる場合があります。協力する日本人が、そのフィリピン人の身元保証人であると証明するために、日本人が思っている以上にいろいろな準備が必要になるんですね。

写真を添える必要がある…?

こういったことをビジネスにしたり人身売買に悪用する人が出ないよう、書類だけではなく交友関係の証明もしなければなりません。一緒に写っている写真や、SNSでのメッセージ履歴などを添えて、本当にこの2人が知り合いであるということを証明できて初めて日本の観光ビザがおります。

若い人が審査が通りにくい、ビザを持っていても入国できるとは限らない

観光ビザ所持者が、入国先でアルバイトなど就労行為をすることは禁じられています。20代~40代の働き盛りの外国人が観光と偽って来日し、こっそり就労することが問題になったため、こういった年代の人のビザ申請はより厳しく設定されています。
また、ビザは100%その国に入国できると保証するものではありません。有効なビザを持っていても、入出国管理局の職員の質問にちゃんと答えられない場合は、フィリピンから出国できない、日本に入国できないということが起こってしまいます。

日本人から見れば一番近い英語圏の国、フィリピン人から見れば近くて遠いアジアの先進国、立場が変わると全く見え方が変わる、そんな “Have you ever been to other countries?” の質問からお届けしました。もし先生と「ん?話が噛み合わない?」と思ったら、英語表現だけでなく認識そのものが異なるかもしれない可能性を考えてみましょう。

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