【セブ島】シヌログ祭中止→オンライン開催へ

フィリピン文化

毎年1月の第3週に3日間に渡り行われるフィリピン最大のお祭り「シヌログフェスティバル」ですが、今年はコロナウィルスの影響で”対面での”お祭りは中止されることが正式に発表されました。



そもそもシヌログ祭とは何を祝うイベント?

鍵となるのは「サントニーニョ」というキリストの子供時代を模した人形です。
この人形は1521年にマゼランがセブの人々をキリスト教に改宗した際、当時のセブ島の女王ファナに贈られました。マゼランはその後、セブ島の隣のマクタン島で当時の王であるラプラプと戦い、戦死します。それから44年後の1565年、スペインは再びフィリピンを植民地化しようと試みます。
その際、セブは激しい戦火に包まれましたが、サントニーニョの人形だけが無傷で見つかったと言います。このことから、サントニーニョは「奇跡の人形」としてセブの人達に崇められ、「守り神」のような存在になりました。

フィリピンには「守護聖人」という概念があり、地区によってマンダウエ市であればセント・ジョセフ、カルカル市ならセント・キャサリンというようにそれぞれがその町を守ってくれる聖人を祭っていて、その聖人を祭るフェスティバルが行われます。
セブ市の守護聖人はサントニーニョ、お祭りがシヌログ祭という訳ですね。

シヌログという言葉は、現地語で「川の流れるような動き」を意味します。シヌログのダンスパレードの動きだけでなく、「不幸を流す」という願いも込められています。

シヌログ祭中止の背景

当初はシヌログ祭開催の方向で準備が進められ、毎年恒例のダンスは「ダンサーはそれぞれ2フィート距離を取るように」などの決まりが新たに設けられていました。

今月1月上旬、セブの隣町のタリサイ市でパレードダンスの練習中にコロナ陽性者が出たことが発表され、クラスターになり得ることから、タリサイ市はシヌログ祭への不参加を表明。

その後、セブ市内では感染対策がロックダウン時並みに強化され、ナンバリングによって人々の外出が制限されていましたが、セブ市内でもコロナの第3波と思われる感染者の増加の兆しが見られており、フィジカルなお祭りは中止されることが決定されました。


12月中の新規感染者数はおおよそ1ケタで推移していました。


また、もう一つの不安要素として、各教会ではシヌログに向けてのカウントダウンのようなミサ(the Sto. Niño novena masses)があります。
このミサには、セブの外からも、サントニーニョの人形を持って参加する人の姿が多く見られていましたが、4日目には教会に入りきれないほどの人々が押し寄せて、周辺道路にあふれかえる自体となり、今後もシヌログ祭の日に向けて参加者が多くなることが予想されることから、「公共の教会で行われる全てのミサが当分の間中止」になることも発表されました。

オンライン開催とは?

まだ具体的な情報は出ていませんが、シヌログ祭当日はスポーツセンターなどで”事前に録画”したダンスの映像をテレビやfacebookなどのオンライン会場で流す予定とのことです。

フィリピン人にとって、シヌログ祭は一年の厄を落とす重要な行事。
オンライン開催と言えども、熱心な信者からは「これでは災いが勝ってしまう、人々のではなく主のために開催すべきだ。」という声も聞かれます。過去、一部の地区が決まりを無視してフェスティバルを独断で開催した前例もあり、当日に混乱が起こらないことを祈るばかりです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました