【SDGsフィリピン】貧困とゴミ問題に挑む世界に一つだけのオリジナルバッグ

セブスポット情報

今回はセブにあるボランティア団体the Rise Above Foundationのプロジェクトの一つである生活支援プログラムの取り組みをご紹介します。

助けられるだけじゃない、自信と自立につながる本当の支援

The Rise Above Foundationは2008年にセブ島で設立された団体で、アビさんとマリーさんが中心となって、栄養失調の子どもたちへの炊出し、住環境の改善、教育支援を積極的に行ってきました。

そんな中、教育を受けていないために働きたくても仕事に就くことができない母親とその子どもたちの貧困の連鎖が明るみになってきます。このような家族を経済的にサポートするために考え出されたのが、生活支援プログラムの一つである『Recybags(リサイクルハンドメイドバッグ)』です。母親たちにバッグの編み方を指導し技術ある職人に育て上げることで、その場しのぎではない安定した仕事と生活を提供することを可能しました。

『Recybags』はセブ発のオリジナルブランドとして、国際空港やマルコポーロホテル、マリバゴブルーウォーターと言った5スターホテルのおみやげ物コーナーなどで販売されています。

さて、ここまでご覧になった皆さんは、このバッグの材料は何だと思われますか?

焼却場のないセブのゴミ問題をどのように考えるか


ダイオキシンなどの有害物質を発生させないだけの強力な火力を持続できる焼却場を持つ国は世界でも限られています。フィリピンではこの性能を実現できないため、現状ゴミ焼却施設の設置自体が国によって禁止されています。

そのため、セブ島にもゴミ焼却場はありません。プラスチックも缶も紙も、ごみは全て埋立地に埋設されることで処理されます。廃品回収業者(Scavenger)の人たちが、ごみの中から手作業でお金になりそうな金属や資源を回収していますが、コロナによって増えたGrab foodなどの宅配事業によりプラスチックのゴミは増える一方で、埋立処分場の開発と言う名の土地探しによって、自然豊かな森林がゴミ山と化すという、環境問題になっています。

捨てられるはずだったゴミに新たな命を吹き込む



先ほどご紹介したこのリサイクルバッグの材料。それは、お米やドッグフード、洗剤などが入っていた『捨てられるはずだったプラスチック袋』です。この袋を丁寧に洗浄し、正確に細く切って折り込み、編み込むことで、プラスチックの長所である耐久性や耐水性が見事に活かされた、とても使いやすいオリジナルのバッグが出来上がります。

この丈夫でおしゃれなバッグを持つことで、フィリピンのお母さんたちや子どもたちの生活を支援することができ、環境問題にも貢献できるなんてとても素敵ですね…!世界に一つだけしかない貴方だけのオリジナルバッグは、現地を実際に訪れ、生産者と会い、作業所を見学した上で購入することもできます。希望によってクラフト体験もさせて頂けるので、興味のある方はぜひトライしてみてください。


アビさんはフランスの方ですが、英語もペラペラです。
インタビュー動画がありますので、ぜひご覧ください♪

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