本題の会話の前にあるちょっとした会話のことを「スモールトーク」といいます。
英会話レッスンであれば、講師の方が話題を提供してくれたりリードしてくれるので、通常あまり困ることはありませんが、実際の英会話の場面となると話は別。
外国人「Hello, How are you doing?」
自分「I’m Good. ……」
外国人「……Oh, ok」
自分「……」
気まずい沈黙が流れないためにも、どのような話題を振ればいいのか、あるいはどういう話題は振ってはいけないのかを知っておく必要があります。
基本は当たり障りのない一般的なトピック
日本人同士の会話であっても、いきなり初対面の人に「月収はいくらですか?」などと聞かれたら困惑してしまいますよね。スモールトークではプライベートではなく、当たり障りのない一般的な話題を振るのが鉄則です。昨今の英会話ではオンラインが基本になっているので、オンラインで使える表現をいくつかご用意しました。
【天気、気温、季節の話】
How’s the weather in your place?
(あなたの場所の天気はどう?)
It’s getting hot here, how about there?
(こっちは暑くなってきたけど、そっちはどう?)
【休日の話、休日の予定】
How was your Christmas day?
(クリスマスどうだった?)
I’m going to stay at my parents’ house during the New Year holiday.
(年末年始は両親の家に滞在する予定です)
【今日の話】
How was your day?
(今日どうだった?)
I watched an English movie with English subtitles last night.
(昨夜、英語の映画を英語字幕で見ました)
Have you had your dinner?
(夜ごはんはもう食べましたか?)
【仕事や学校、バイトについて】
Today, I had my part-time job.
(今日はアルバイトがありました。)
The finals will start next week.
(期末テストが来週から始まります)
【趣味の話】
What do you do in your free time?
(趣味は何ですか?)
Did you check the latest season on Netflix yet? *趣味を知っている場合
(ネットフリックスで最新シーズンもうチェックした?)
【コロナやワクチンの話】
How is the vaccination in your country?
(君の国のワクチン接種の状況はどうですか?)
How is Covid in your place?
(あなたのところのコロナの状況はどうですか?)
これらはタブー!振らない方がいい話題
国が違えば相手の文化について知りたいと思うのは当たり前のこと。
外国人が知的好奇心からその国のことについて尋ねるのは大体の場合許容されることが一般的ですが、世界的に以下の話題は基本タブーとされています。
日本においてもこの感覚は共通だと思いますが、価値観の違いに起因する見落としがちなトピックもあります。あわや空気の読めない人にならないよう、一通り目を通しておきましょう。
【宗教について】
日本でも「あなたは真言宗ですか?」「あなたは創価学会ですか?」「あなたはエホバの証人ですか?」などと面と向かって聞くことはまずありませんよね…。
カトリックなのかプロテスタントなのかを尋ねるのはまだしも、神は存在すると思いますか、離婚や中絶をどう思いますかetc. 内容によってはその人の信じる教義を否定していると受け取られてしまうこともあります。
【政治について】
宗教と同じく政治にとても熱心な人もいますから、あまり興味本位に聞くものではありません。
日本でも、あなたは自民派、民主派、それとも維新?などとは普通聞きませんね。
不用意にうっかり答えてしまうと、延々政治談議を聞かされる羽目になります。
また、これは盲点になりがちですが、国によって政権批判をすること自体が犯罪になったり、ペナルティとなることもあります。ロシア、香港、タイなどで、不敬罪や国家転覆罪などが存在します。
➡フィリピン当局、政権批判サイトの編集長を逮捕
最近では中国やミャンマーなどが話題になっていますが、クーデター、暴動、デモ、学生運動で話題になった国や地域のことは、頭の片隅に入れておきましょう。
【お金・財産について】
給料を聞いたり、財産を聞いたり、これもやはり日本でも普通するものではありませんね。
直接的ではなくても、物価や経済格差のある国の人との会話で問題が生じることもあります。
iPhoneやパソコンの所有の有無、車、電子レンジ、洗濯機、カフェ、ペット、バスタブ付きのお風呂…、日本ではありふれたものかもしれませんが、東南アジアの人からすれば一般家庭にない贅沢を象徴するものになりえますので、相手の生活水準・金銭価値がどうであるのかに注意を払い、持ち物自慢にならないように注意しましょう。
【人種、性、婚姻について】
アメリカでレイシズム(=人種差別)が話題になりましたが、肌の色や髪の色、人種に関わる話題を振るのは感心できません。本人がネタにするならまだしも、他人がそれを茶化すのは絶対にダメです。
性(LGBTQ+)についても、差別や相手との関係の変化を恐れて隠している方は一定数います。あなたがノーマルだと思って話している相手がそうかもしれません。人種問題と同様に、無責任な話題は振らないようにしましょう。
初対面の人にいきなりボーイフレンドやガールフレンドの有無、婚姻の有無を聞くのはナンパと受け取られます。
これらの内容は英語で検索しても色々と情報が出てきます。そして、厳密には国によってタブーになる質問事項も変わってきます。英語講師向けの質問リストのようなものもありますので、より詳しく知りたい方は「small talk topics」などのキーワードで調べてみることをオススメします。