フィリピンでは毎年4月にHoly Weekと呼ばれる宗教的行事があります。
ホーリーウィークを知らなくても、イースターなら知っているという人もいるかもしれません。イースターはイエス・キリストの復活祭で、磔刑に処されて3日後に復活するという話は皆さんも聞いたことがあるのではないでしょうか。
ホーリーウィークは、イースター(復活祭)までの一週間を指し、カトリック教徒が9割以上を占めるフィリピンでは国の一大行事ともなっています。特に金曜日はキリストが磔刑に処された日であり、ホーリーウィークの中でも特に厳粛な日となります。
【2021年のホーリーウィーク】
3月28日(日) Palm Sunday
3月29日(月) Holy Monday
3月30日(火) Holy Tuesday
3月31日(水) Holy Wednesday
4月1日(木) Maundy Thursday
4月2日(金) Good Friday
4月3日(土) Holy Saturday
ホーリーウィークの始まり、パームサンデーとは?
Palm Sunday(直訳は『ヤシの日曜日』日本語は『枝の主日』など)は「エルサレム入城の日(The Lord’s Entry into Jerusalem)」としても知られています。福音書によって書かれている詳細に違いはあれど、その日キリストは弟子を引き連れてエルサレムに入ったそうです。それがなぜPalm Sunday(ヤシの日曜日)という名前になっているのかというと、キリストは弟子が調達してきたロバに乗り、弟子たちが脱いだ服、あるいは植物の枝を敷いた地面を踏んで入城したとされているからだそうです。
確かに、ロバの足元に植物の枝が沢山描かれています。
聖書ではその植物はナツメヤシとされているようですが、地域によってナツメヤシが生育していない場所もあり、各々その地域にある植物の枝がこの日のお祝いのシンボルになっているそうです。
よって、この日はフィリピンではヤシの葉やココナツの葉などを編み込んで作った”palaspas”を持って教会に行き、それを玄関に飾ります。この時期になると街中、特に教会の近くで売っている人を多く見かけますね。大きさにより10~25ペソ(20~50円)が相場。魔除け、特に、火事や雷除けとしてのご利益があるそうです。日本の『破魔矢』に相当するものだと考えると分かりやすいと思います。