準ネイティブや英語を母国語としない人々との会話なら何となく分かる、でもネイティブになった瞬間何を喋っているのか全然聞き取れない。そんな話を日本人英語学習者から聞くことがあります。
その原因はいろいろあるのですが、meme(ミーム)もその一つ。
…発音は『メメ』ではないので気を付けてくださいね。
meme(ミーム)とは?
meme(ミーム)を辞書で引くと、
というのが出てきますが、よくわかりませんよね。一般的に meme は internet meme(インターネットミーム)のことを言い、SNSでバズった画像・動画ネタのことを言います。
日本で言うところの『コラ画像』『ネタ画像』に近く、そこから派生した言い回しやスラングも含みます。分かりやすい例えをいくつか挙げると…、
こういう類のものですね。
テキスト部分や画像を差し替えて、色々な派生バリエーションがあるのもmemeの特徴の一つです。
このミームは『Thick book vs thin book(厚い本vs薄い本)』と呼ばれています。
こちらも2017年と古いながら有名で『distracted boyfriend(移り気な彼氏)』と呼ばれているmemeネタです。
さて、memeがどういうものか、そのイメージが掴めてきたでしょうか?
ここからはミームに密接にかかわってくると言ってもいい、今年流行っている英語スラングをご紹介します。
Rona または Vid
RonaまたはVid「コロナ」の隠語になります。
Coronavirus/covid-19の太字の部分を抜き出していますね。
英語でコロナは一般に”COVID-19″と言われますが、これが堅すぎるということで、親しい友人との間でユーモアを込めてこのような言い方をします。
Simp
simpは ”simpleton” の短縮形と言われており、『バカ』『まぬけ』という意味があります。
特に、『好きな女性の気を引くために何でも言われるがままにやってしまう、尽くし過ぎる男性』に対して、この語が使われます。
Sus
海外で大人気の『Among Us』(人狼ゲームに近い)のネタとしてよく使われます。
susは”suspecious”の略になっており、『怪しい』という意味で使います。
Pog または poggers, pogchamp
『pog』はゲーム実況動画のコメントとして使われる、驚きの感情を表すエモート(=絵文字スタンプのようなもの)が由来しています。ファインプレーや思わぬハプニングなど「おおおー」と言いたい時に使用します。可愛くないこのカエルのキャラクターや、アヒル口で驚く人の顔が画像としてよく使われます。
Yeet
ヒップホップダンスが元ネタになっていますが、興奮気味あるいはふざけた感じのYes(イエーイ!、いいよおおお etc.)、またはフリースローのように「投げる」という2つの意味で使います。
Cap
帽子という意味ではなく、「嘘」という意味で使われます。
ヒップホップの曲の中でこの意味でcapがよく使用されており、それが広まった形ですね。
No capになると、嘘をつかない、つまり、「マジで」という意味になります。
Lit
litは昔からあり、意味が変わり続けている単語です。
light(火をつける)の過去形で、顔の火照った感じからでしょうか「酔っぱらう」という意味があるほか、最近では良い意味で「凄い」「ヤバい」「イケてる」のような意味でも使います。
Dope または Fire(Fya)
最近の若者言葉でどちらも「かっこいい」「ヤバい」「イケてる」の意味で使い、ヒップホップなど洋楽の歌詞としても頻繁に登場します。ただしdope単体は「ドーピング」という言葉があるように「薬物をやる、マリファナ」などの意味がありますので、文脈には注意してください。
これら紹介した単語や表現は、英語初心者の方は必ずしも今すぐ覚えなければならないものではありません。しかし、アメリカ人や若者と直に交流する機会のある方、SNSを使って英語を勉強している方、洋楽を聞く方などは、これらの用語に遭遇することがあるかもしれません。
今年流行しているものを中心に抜粋しましたので、よかったら参考になさってくださいね。