都市部ではブロックやセメントを使って建てられた建築物が多いですが、セブ島の郊外へ行くと、今でも昔ながらの「竹の家」を見かけることができます。
このような竹の家は、“Pina hut” や “bahay kubo”と呼ばれています。
「竹」というと中国や日本のイメージがありますが、竹はフィリピンでも身近な植物。
1日に1メートル成長することもあると言われている竹は、軽くて、加工性にも優れています。
南国のフィリピンは年中気温が高いため、竹を組んで家を作ることにより、風通しをよくしています。家の構造は一般的に高床式になっていて、地面からの熱を防ぐとともに、床下スペースは家畜(鶏など)の飼育や倉庫として利用されます。
キッチン・トイレなどの水回りは、臭いを防ぐために家の外に別で作ることが多いようです。
また、家が軽いため“引越し”も可能で、人が家を担いだりトラックに載せたりして運びます。
この竹の家、大きさやデザインにも寄りますが、値段はなんと一軒約15万円で作れます。
フィリピン人の先生に“bahay kubo” (バンブーハウス)について聞いてみるのも面白いですね。
家に限らず、家具も竹製のものが多くあり、フィリピン人の方はそういった家具を見ると、”フィリピンらしい” “伝統的” と感じるようです。
この伝統的なフィリピンの建築様式ですが、スペイン統治時代に入ってきた西洋の文化と中国の職人とによって、独特な融合を遂げています。詳しくは、セブ市にあるカサゴロルド・ミュージアムで知ることができますので、興味のある方はぜひ訪れてみてください。