フィリピンの絶滅が危惧されている動物たち5選

フィリピン文化

フィリピンは7000以上もの島々で構成された国。
熱帯の地だけあって、豊かな生態系に恵まれています。
しかし、その一方で環境の急激な変化などで絶滅の危機に瀕している動物たちがいることも事実。

World Wildlife Day” in the Philippines

3月3日はフィリピンにおいては「世界野生動物の日」で、世界の野生動物や植物に対しての意識を高める日です。この日はまた、さまざまな分野の人々が団結し、それぞれの地域で野生動物を保護するための対策を講じることの重要性を強調しています。

今回は絶滅の危機により保護対象となっているフィリピンの動物たちを5種ご紹介します。

1.Tamaraw

タマラウは、世界の中で、フィリピンのミンドロ島にしか生息していない小型のバッファローで、絶滅危惧種に分類されています。艶のある黒い毛、後ろ向きの角が特徴で、足から頭までの高さは120センチ以下です。小さいにもかかわらず、かなりの気性を持っていることで知られており、知らない者に対しては容赦なく攻撃をしてきます。

2. Philippine Crocodile


肉食動物、人食い動物としても知られていることから恐れられていますが、まさか絶滅の危機に瀕しているとは意外ですね。

絶滅の危機に瀕しているフィリピンワニは、主に魚や小型哺乳類、鳥類、カタツムリなどを食べていると言われており、農家が田んぼの害虫を駆除するのに役立っています。他のワニに比べて、フィリピンワニは通常よりも小さく、体長は平均150センチほど。

3. Philippine Mouse Deer


絶滅の危機に瀕しているフィリピンネズミジカ(日本語では『マメジカ』と呼ばれます。)は、ピランドック(pilandok)やバラバック・シェブロテイン(Balabac chevrotain)としても知られており、パラワンの島々でしか見られないユニークな生き物です。体格は絶対的に小さく、その名の通りネズミと鹿が混ざったような姿をしています。


マメジカというからにはシカ科じゃないの?と思われるかもしれませんが、実は、マメジカ科(Tragulina)という独立した科があり、シカやトナカイなどのグループとは早くに枝分かれしています。マメジカは夜行性で、主に植物、葉、果物を食べます。泳ぎが得意という特徴を持ちます。

4. Tarsier


セブを訪れた事のある方にとって一番身近な生き物はおそらくターシャですね。

ボホールで発見された小さな跳躍霊長類、いわゆるメガネザルです。大きな目、小さな体、そして長いネズミのような尾を持つ魅力的な生き物で、ボホール観光の際には必ずと言っていいほど、ターシャ園がツアーに組み込まれていると思います。
サルの中のどのあたりのグループに属するのかがたびたび議論になる動物でしたが、遺伝子研究の進歩により、ニホンザルのような真猿型下目のグループの亜種だと現在では認識されています。

ターシャは夜行性で、昆虫、トカゲ、そして時にはヘビを捕食する唯一の肉食霊長類として知られています。ストレスにとても弱く、触ったり、大きな音を出したり、撮影でフラッシュを焚いて驚かすと、自傷行為に走ってしまいます。保護員さんに従って静かに観察するようにしましょう。

5. Philippine Forest Turtle


パラワンに生息するフィリピンヤマガメは、世界で最も危機に瀕しているカメの一種です。
しばらくの間、フィリピンヤマガメは絶滅したと思われていましたが、パラワン北部で数頭の標本が確認され、2004年に再発見されました。

しかしながらこの再発見により、密猟者がカメを捕獲してペットとして高く売ったり、伝統的な薬にしたり、食べ物にしたりといったことが増えてしまい、静かに暮らしていたヤマガメの生態系を脅かす事態になってしまいました。

レイテヤマガメとも呼ばれるようですが、レイテ島には生息していない…、ヤマガメと言う名前だけどヤマガメの仲間ではなく普通に水が好きらしい、などなどツッコミどころが満載で、詳しい生態系がほとんど分かっていない謎多きカメさんです。

温暖な土地では寒冷な土地と比較すると小型化した生物が多い傾向があり、フィリピンクロコダイルやマメジカなど、他国と比べて小さい動物が多いようですね。

麻薬に変わり、こういった希少動物の密輸が問題になっているのだとか…。ターシャのように観光資源にするのはいいアイデアだと思います。皆が正しい知識をもち、厳しい体制をもって、このような動物たちを保護していきたいですね。

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