No.3 13歳の「心」と歩くセブ島留学日記 =親の役割=

親は何しているの?

子供が語学学校に行っている間、親は毎日何をしているの?

同じ時期に語学学校へ通っている台湾から来たご家族がいました。

8歳と5歳のお子さんを学校へ送り届け、お迎えは6時間後。

「お子さんが学校に行っている間は何をしているんですか?」と聞くと、

「私はダンスを習っているの。子どもは学校が終わったら水泳レッスンにも通っているよ。」

と笑顔で教えてくださいました。

この方はセブ島への滞在が初めてではなく、今回は約1か月の滞在だそうです。

語学学校へ通うだけではなく、セブで暮らすように生活し、自分自身も楽しんでいる姿がとても印象的でした。

私たち母親は、毎日仕事や家事、子どもの送迎や習い事で忙しく、自分のことは後回しになりがちですよね。親が笑顔で毎日を楽しんでいる姿は、子どもにとって一番の栄養材料かもしれません。

「体験」が子どもを育てる

今回、本気イングリッシュの社長さんとお話しする機会がありました。

「これからはAIの時代。英語ができるだけではだめ。さまざまなものを見て、感じて、自分で考え、行動できる人が求められます。だから、日本の子どもたちにはもっと海外へ出て、世界を知ってほしい。」

その言葉を聞いて、自分の考えの浅さに反省しました。

今回のセブ語学留学の目的は、「あと1点で届かなかったFCE合格」。英語漬けの2週間!しか考えていませんでした。

そうだ!13歳という多感な時期だからこそ、心に残る体験が大切!そう思い、急きょ予定を変更し、体験型プログラムを増やしました。

バジャウ族の集落訪問はもともと予定がありましたが、それに加え、ウミガメやジンベイザメと泳ぐ体験、ローカルフードや市場を巡る街歩きも予定に加えました。

セブだからこそできる経験を、親子で味わうことにしました。こんな急な変更にも本気イングリッシュは迅速に笑顔で協力してくれました!

バジャウ族の子どもたちが教えてくれたこと

この日訪れたのは、海辺で暮らすバジャウ族(海で生きる民族)の方々が生活する地域です。この民族の詳細は、こちらをご確認ください→消えゆく「海の遊牧民」バジャウ族 ― セブ島で今起きていること | 本気イングリッシュ))。

子どもたちは私たちを見ると、「What’s your name?」「How old are you?」と笑顔で話しかけてくれました。

何度も海へ飛び込み、全身で遊び、私がスマートフォンを向けると「撮って!」と集まってきます。

その笑顔は、瞬時に相手の気持ちをも明るくする、キラキラしてまぶしいものでした。

息子にとって当たり前の携帯ゲーム、エアコン、好きな食べ物をオーダーできる宅配サービスの生活は、ここにはありません。

便利な暮らしではないけれど、家族や友達との時間を大切にしながら生きている人たちです。

息子の宝物、大切なトミカ

今回、息子は幼い頃、トミカが一番お気に入りのおもちゃでした。

思い出がたくさん詰まっていて、何度も近所の子にあげようと言っても、なかなか手放せなかった宝物です。

でも、「バジャウ族の子供たちに持っていくよ。」やっと、そう自分で決めて中国から持ってきました。

机の上に約20台のトミカを置くと、一斉に子供たちが集まり、「Thank you!」と言いながら、本当にうれしそうな笑顔で受け取ってくれました。

数が全く足りず取り合いの喧嘩になるのではと心配しましたが、全くそんなことはなく、それぞれが自然に受け入れ、また遊び始める姿が印象的でした。

おもちゃを手にした子供たちと写真を撮らせてもらいました。ずっと棚にしまわれていたトミカが、再び日の目を浴びて子供たちを笑顔にするおもちゃになったことを、きっと、心自身も喜んでいると思います。

 

親の役割とは

“You are lucky, Shin. Your mama cares about you.”
(心、君は幸せだね。お母さんが君のことを考えてくれるから。)

バジャウ族のガイドさんに言われた何気ない一言でした。その言葉が今も心に残っています。

バジャウ族は子供を10人産むママもいるそうです。ここでは、洗濯も手でしなくてはいけないし、食べ物はパパが海の魚を釣り、水は水くみ場所に取りに行かないといけない生活です。生きていくことだけで精いっぱいで一人一人に目をかけてあげる時間も余裕もありません。

親の役割は、「子どもの人生を決めることではなく、たくさんの景色を見せ、さまざまな人と出会い、多様な価値観に触れる機会をつくることなのだ」ということと同時に、そう考える「時間」や「行動」が取れることはすでに贅沢なこととも感じました。

また、便利な環境で暮らしていると、「当たり前」がどれほど恵まれていることなのかを実感する機会は多くなく、親が子どものことを思っての前述の「親の役割」の言葉や行動は、子供には「うるさい」「放っておいて」と受け止められていると思います。

人を思いやる心、世界を知ろうとする好奇心、自分には何ができるのかを考える力は、実際に見て、感じて、考えた経験が、子どもの心を少しずつ育てていく。その積み重ねがきっと大人になったときに意味を持つはず、と信じて「親の役割」を果たしていきたいと思います。

13歳の今、この景色、この出会い、この経験は、今しかありません。

このセブでの経験がいつか、自分自身の生き方や、誰かのために行動する力につながってくれることを願っています。

タイトルとURLをコピーしました